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ライター体験レポート

なぞともカフェスタッフ・Sのリアルゲーム体験記

「絶対空間」編

絶対領域じゃないよ

「Sさんと午前中に待ち合わせするのってスリルあるなあ」
店長がにこにこと食えない笑みを浮かべながらのたまうので、明日こそは絶対に遅刻しないぞと固く誓った。10時に池袋『絶対空間』の前に集合。今話題沸騰中の常設型謎解き施設だ。

翌朝9時半には池袋に着いていた。東口から外に出て、池袋西武を右手に南へ向かう。名案が浮かんだ。コーヒー片手に「いやあ、早く着きすぎてコーヒーブレイクしちゃいましたよ」ってドヤ顔で待ち受けよう、そうしよう。スタバに寄ってテイクアウトする。時間に余裕があることなんて珍しいので浮かれていたら舌を火傷した。カラオケ館とジュンク堂を通り過ぎ、直進。5分ほど歩くと目の前に『絶対空間』の看板が見えてきた。駅からゆっくり歩いて10分くらいの場所だ。今日は3人で挑戦する予定なので、ビルの前であと2人を待った。コーヒーを飲み干して持て余したカップを潰した頃合いを見計らったように店長が到着し、わたしのエレガントスタンバイ計画は失敗に終わった。

うらみ・ます

ほどなくしてY先輩も合流し、いざ絶対空間。スタッフのお兄さんが迎えてくれた。中国から日本に留学している学生さんとのこと。流暢な日本語でシステムを説明してくれる。

①制限時間は50分。有料で延長可能
②1度だけヒントが使える
③問題文は中国語と日本語の2パターン用意されている

現在絶対空間には2種類のコンテンツがある。「夢の境」と「軒轅陵」だ。「夢の境」の方が難易度が低めとのことで先に挑むことにした。荷物や上着はロッカーに預けられる。それぞれのドアには、タイムアタックで最速を叩き出してきた歴代の猛者たちの写真が貼り付けられていた。この方知ってる・・・!あっこの方も同じチームになったことある!とひとしきりわいわいしていると、スタッフさんが心なしかしょんぼりして言った。「最初はヒントチャンス2回だったんですが、みなさんあまりにも速いので1回にしたんです」・・・もしヒントが足りなくて脱出できなかったら、恨みます!みなさん!

夢の境

傷ついた心を持つ少女の夢の中に入り込んで、秘められた謎を解くというストーリーの「夢の境」。入ってすぐ目につくのは壁画。なんか不安定になるかんじの。ていうか絵、うま!絵うま男!思わず声に出ていたらしく、スタッフのお兄さんが「絵が上手な女の子が手伝ってくれています」と解説してくれた。訂正します、絵うま女!

雰囲気のある壁画や小道具も手伝って実にダークメルヘンな空間だ。挑戦した当時の最速タイムは12分。かなりタイトだったが、「歴史を・・・塗りかえるぜ」と豪語する店長に続いて部屋の中へ。タイムアタックスタート!
と威勢よく始めたのはいいが、普段の謎解きとは全く勝手がちがう。封筒もなければクロスワードもなく、壁に貼ってある謎を写メりにいく必要もない。店長が猛然ととあるパズルに取り掛かっていたので、わたしとY先輩は手持無沙汰気味に探索を始めた。ちなみにこの最初のステップをクリアしたのは、12分が矢のごとく過ぎ去った後だった。
詳しく描写するとネタバレになってしまう可能性があるので、この後の様子は音声のみでお伝えしておく。
(えっこれがこう?でそれがそう?え?は?あ、開いたーーーーー!?)(どうなってるのこれすごい)(イミワカンナイ)(なんかすごいの出てきたーーーー)(ほんまや)(うわっこれ本当のやつだ!本当にあれするやつだ!やってみて!)(ほんまや)(あっこれ使うんだ、なるほど)ギュコッ(いまギュコッって音したーーーー)(ああああ開いてるーーーー)(ギャーー!)(イミワカンナイ)
終始ここはコキュートスか無間地獄か?というレベルの阿鼻叫喚の末、われわれチームなぞともは無事30分でクリアできた。とにかく叫んでるか口が開きっぱなしかどっちかだったのでひどく喉が渇いた。

軒轅陵

お茶をごっきゅごっきゅ飲んだ後息を吐く暇もなく次の部屋、軒轅陵へ。軒轅は黄帝の氏、稜はお墓なので要はなんか偉い人の墓を荒らしにいこうというわけだ。こちらのコンテンツは3人以上でのプレイ推奨なので要注意。なんかいけそうな気がするという根拠のない自信は当時の最速クリアタイムを見てボッコボコに打ち砕かれた。「49分・・・!?」制限時間ギリギリじゃないか!無理じゃん!みんな制限時間内に解けてないってことじゃん!しかしめげない男・店長はまたも宣言するのであった――。「今度こそ・・・歴史を塗りかえるぜ」結論を言ってしまえば塗られたのは泥ON顔であり歴史は繰り返す。われわれは最初の部屋で詰まってしまいヒントを使用した。謎が解けないというよりはギミックに想像力が追い付かないのだ。どこかでこんなことができるはずない、とアクションをセーブしてしまう。ICOでどうしてもヨルダを連れて行く方法がわからなかったけど試しに呼んでみたら普通に飛んできたときみたいなかんじだ。あっヨルダって結構脚力あるんだね?それくらい飛べちゃうんだ?と驚く感覚。絶対空間のギミックは今までの常識と定式を軽やかに飛び越えてきたのだ。もしこれから挑戦するぞ、という方はとりあえず何でも試してみてほしい。ゲーム上の縛りが少ないので行動の選択肢は膨大に存在する。プレイスタイルにおける自由度の高さは折り紙付きである。
チームなぞともはと言えば、ヒント1回で1時間ちょっとでのクリア。「夢の境」は大興奮のうちに終わったが、「軒轅陵」は"これが最後の謎だな"と分かるようなつくりだったので脱出した直後には感嘆のため息を漏らしていた。スタッフのお兄さんが細かい部分の解説をしてくれるのを、3人で赤べこみたいになりながら聞いた。

「Sさん始終 "すごい!" しか言ってなかったね」
Y先輩から柔和な微笑みとともにボキャブラリーの貧しさを指摘されても、あえて言おう、すごい!実際プレイしたら誰しも一度は「すごい!」が口を突いて出てくると予言する。2014年度版この「すごい!」がすごい1位を絶対空間に捧げたい。この4文で5回も「すごい」を繰り返すくらいすごい。
すごいの3文字がゲシュタルト崩壊してきたところで、絶対空間の予約はこちらからどうぞ→http://www.absolute-space.com/
謎解きに慣れた人なら「夢の境」は2人、「軒轅陵」は3,4人での挑戦をおすすめしたい。分担して解いていくといった内容ではないので、少人数でひとつの謎・ギミックに取り組んでいったほうが楽しめそうだ。それぞれの部屋の壁は厚いとは言えないので、待機中のネタバレには十分注意していただきたい。どちらか1つだけだと物足りなくなってしまうこと請け合いなので、1度に両方予約してしまうのはどうだろうか?
現在別のビルにて新コンテンツも鋭意制作中の絶対空間から、いよいよ目が離せない!

ライタープロフィール

名前:なぞともカフェスタッフ・S

ゲーム大好き❤現役女子大学院生
目を閉じている時の方が可愛いと言う店長の言葉を真に受け、半眼が板についてきた。最近持っていると謎という謎が解けると噂の伝説の髭を手に入れた。